映画「ノマドランド」

最初にネタバレなんですが、暴力要素はなかったです!ないです!安心して!!!
おばあちゃんの一人旅ですから、強盗やホームレス狩りとか、そういう危機一髪!の怖いシーンがあるんじゃないかとドキドキして見に行きました。大丈夫でしたよ🙆‍♀️よかった。

 

 不況で石膏工場が廃業になって、企業城下町が丸ごとなくなって、62歳寡婦の主人公が車中泊暮らしを余儀なくされるお話。「家を持たない」選択で、生活のコストをカットできるのでしょうか。家賃とか税金とかかな?
 路上で生活するにはコツやマナーがあって…

 

 主演女優はスリービルボードの戦闘的クソババアを演った人です。今度はとても可愛かった。表情とかしぐさとか。ノマドランドを見ていると、ひどく人間が愛おしく思えてくる。アメリカの国土も、ひとが住む家も、ひとがすまなくなった家も愛おしく見えてくる。

 後から知ってびっくりしたのは、脇役にシロウト(俳優ではない人)をキャスティングしてたって事です。見てる間は素人が混じってるなんてまったく気がつきませんでした。こういうのって監督の腕なんじゃろか。

 

 というハイレベルステキ映画のノマドランドですが、文脈に正しく反応できませんでした( ;∀;)
 貧困テーマでは高頻度で「Amazon倉庫で働く」が出てくるそうなのですが、わたしたちド田舎人にはAmazonは文明の光を届けてくれる神なので、リアクションは本場アメリカのAmazon配送倉庫!ここが神殿か!となりがち。ごめんなさい。

 Amazonで働くのは、学歴不要そこそこ賃金短期間の職で食いつなぐってことで。住所なしの車上生活者も受け入れていて、Amazonさんはそういう層の労働者の足元をちょっと見てる感じなのでしょうか。けっこう重労働と聞きますが…?

 彼らの涙でわたしは田舎でも快適なオタクライフを送れている…い、いつもお世話になっております…

 

 ちょっとイラっとしたのは、主人公の人付き合いの上手さ(如才のなさ?)

 コーヒーをポットいっぱいに作って、挨拶がわりに注いで回ったり。孤独な放浪者だけど、決してコミュ障ではない。どこに行ってもちゃんとやってゆけそう。孤独以外の選択肢のない人ではなさそうだ…違う…おまえは俺ではない…