『トゥモロー・ワールド』

 カッコ良すぎる。地味に。
 面白いか面白くないかと聞かれたら、地味だったと答えてしまいそうです。
 好きか嫌いかと聞かれたら、嫌いではないと答えるかもしれない。
 でも、my今年の映画ランキングではまちがいなく上位に来ます。
 今年はあんまり本数観てないけれど……


 未来モノには、ピカピカの未来系と薄汚い未来系と2種類がありますが、これは後者。
 この汚さ、社会のすさみ加減、倦怠感が、地味カッコイイ。
 目が楽しい。
 それよりもこの映画、背後に大量の設定とイメージボードがありそうな気がして!
 無造作に積んである本、貼ってある写真、新聞の見出し、街頭広告にテレビのCM、車のデザイン、なにもかもが細かく作り込んでありそうな気がして!*1
 ……気になって気になってストーリーに集中できませんでした。
 映画館にもう一回見に行ったりはしないと思います。
 なぜなら、もう一回見たぐらいではチェックしきれない気がするからです。
 新聞紙で窓をふさがれた部屋とか。
 あの新聞紙たちは、映画の世界の設定に合わせて作られたものだと直感しましたが、わたしの動体視力と英語力とでは、ぜんぜんチェックできなかった。
 残念なことです。
 この辺は、メイキングとインタビューがびっちり入った豪華版DVDが発売されることに賭けたいと思います。
 もう一度目を楽しませることよりも、文字での情報が欲しい感じがして、原作を買ってきました。映画は原作とぜんぜん違うらしいですが。


 動物がいっぱいで萌えました。
 あと戦車ですかのう。
 固くて四角くて無機質で表情がなくて、ぬぅと無言でこちらを振り向く姿が*2、異星のモンスターみたいだと思いました。不気味でよかった(?)
 あとから戦車から人が顔を覗かせている場面が出てきて、中に人間が入っていた!とちょっと驚いたりとか(嘘)
 ところで。
 友軍が突入している建物に、戦車が砲撃を加えていいのでしょうか。
 友軍がいるのに、空爆しちゃっていいのでしょうか。


 一晩経って思ったのですが(だから記憶違いかも知れませんが)、未来なのに(?)あの世界は電話があまり使われてなさそうだった。ましてや携帯なんかなかったみたいな気がする。
 そして腕時計は、ただの腕時計だったみたいな気がする。
 英国人は、そういう感覚の人種なのでしょうか。
 あれ、監督はメキシコの人でしたっけか。


 見に行くことを決意させた魂に響く感想(いつもお世話になっております)
 id:walkeri:20061205#p1


 観た後で読むことをお勧めするすばらしい解説(いつもお世話になっております)
 id:Projectitoh:20061119#p1
 id:Projectitoh:20061127#p1
 id:Projectitoh:20061202#p2

*1:もしかしたら、BGMも分かる人はにやりと出来るようになっているのかなあ、と思いました。

*2:砲塔のことです。顔みたいじゃない?