諸星大二郎『諸怪志異 燕見鬼編』

諸怪志異 第三集 燕見鬼編 (コミック叢書SIGNAL)

諸怪志異 第三集 燕見鬼編 (コミック叢書SIGNAL)

 諸星大二郎の人気シリーズが、書き下ろし50頁を加えてついに完結!


 と帯のコピーを見ながら書いていますが、諸星大二郎の作品を集め始めて10年未満の私などは感慨にふける資格はないと思われます。
 常人の世とは時間の流れが違う世界のようです。
 これが仙人界というものなのだろうか。


 先に刊行された『諸怪志異 伝奇編』『諸怪志異 阿鬼編』は一話完結で、どこかインモラの話に似た雰囲気があったように思います。
 この『燕見鬼編』は、すっかり路線が変わって長編活劇モノだったのでちょっと驚きました。
 ですが、これもまたこれで。


 『燕見鬼編』は水滸伝の知識があるとよりニヤニヤできるようです(※検索して知った)


 『諸怪志異』は以前べつの出版社から4巻まで出ていたそうです。
 Amazonの紹介文によると4巻は「好評中国伝奇シリーズ、実に6年振りの、完全書き下ろし58ページを含む新刊!」
 だそうですが、レビューを見たら軽く阿鼻叫喚で、驚きました。


 完結する時代に(たまたま)居合わせることができて、幸運であったようです。