『父親たちの星条旗』--二回目
べ、べつに感動とかした訳じゃないから!
事実関係を確認したかっただけよ!
二回目では、事実関係がすごくよく分かりました。満足です。
この映画の予告編で、とても気に入ったシーンがあったのです。
新聞屋さんが、届いた新聞の束の封を切る場面です。
封紙で隠れていた新聞の一面が現れて、そこに例の写真を見つけた瞬間(新聞屋さんの顔は出ないけれど)、彼の手が止まるのです。新聞屋さんは1年365日新聞の束の封を切っているからでしょう、手慣れていて、乱暴で、うんざりした風の手つきなのです。それが、止まるのです。
魅力的な写真や絵を見つけた瞬間、ふうっと目が引き寄せられて、日常モードから作品の世界に入ってしまう感じ、あの感じが想い出されて印象的な場面でした。
でも映画では、そのシーンが心持ち短めで、「思わず手が止まる」ニュアンスが落ち気味に思えたのでした。ちょっと寂しい。
あと、ハーロンのお母さんが写りと印刷の悪い写真の、しかも後ろ姿だけで息子を見分けたのは、実話なのだそうです。凄いです。
エンドロールで本物の戦場写真が写ります。いい写真ばっかりだ。
映画とそっくりなのでびっくりしてじっと見てしまいましたが、よく考えたら逆っすね。
この映画と対をなす、『硫黄島からの手紙』の予告編も二回見た訳です。
嘘ジャパネスクなBGMと渡辺謙から、『ラスト・サムライ』が連想されて不安です。
あと、不謹慎なことですけれども。
トラップを用いて寡兵で大軍を迎え撃つというテーマは、ハリウッド娯楽映画の定番メニューにあったような気がします。
絶望する味方を勇気づけ、仲間意識を高め、一致団結してトラップの準備にあたらせるのは、ヒーローの役目で。そんな感じの。
意外と王道エンターテイメントになったり………しないか。