『キング・コング』
みなさまお変わりありませんでしょうか。
雪、降りました。
愛車は雪に埋もれ、道路は凍結してツルツル。
レイトショーを観るために愛車を掘り出していると、「わたしはそこまでして巨大ゴリラが観たいのか」と懐疑モードになってしまいます。炬燵で漫画を読んでた方がいいじゃないか、と思ってしまうのです。
そんなわたしの背中を押した感想↓
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見てきました。
ななな何ですかこの面白さは!
家族で、ご夫婦で、カップルで見て安心の、極上のジェットコースター巨大クリーチャームービーだと思います。しかも特盛り。これでもかこれでもかとハラハラドキドキさせるので、のぼせて鼻血が出るかと思いました。
ヒロインの一生懸命さとドジさ加減が絶妙で、とても萌えました。冒頭30分ぐらいで、全面的に彼女の味方になってたかも。腐女子のこのわたしが。中盤以降で発揮される、彼女の勇気と根性にも感嘆しました。そして映画の中の監督さん面白すぎ!(諸悪の根元だけど) やけに逃げ足の速い二枚目俳優とかも笑った笑った。それ以外も、ほぼ全ての登場人物に好感を持ってしまって驚きました。
圧倒的な破壊力を持つ巨大クリーチャーを見上げた時に感じる神々しさを、感じることはあまりありませんでした。
しかし、監督氏は別の選択をしたのでしょう。
「彼らもまた、人間だったのだ」と。
つーか無骨な容貌にシャイなハート。悲しい男の意地。ダメだ。狂う。萌え狂う。死ぬ。萌え死ぬ。
セリフが一個もないCGクリーチャーのくせに、表情が、その瞳が、語る語る語る。着ぐるみでは表現し得ない境地だと思いました。21世紀万歳。
もっとも重要な感情のゆらぎは、この映画では言葉で語られることはほとんどありません。見つめ合う瞳と瞳、表情と身振りで表現されます。
これらの表情と身振りは、白人のスタッフが組み立てたものでしょう。
しかし、イエローモンキーであるところのわたしにもバッチリ分かりました。
人種と文化を越えた、にんげんの表情と身振りの普遍性について考えました。
この映画を見て、「長い時間ただ見つめ合って意味不明である」と評する国や地域はあるでしょうか。もしもあるのなら、どこか知りたいです。でも、ないんじゃないかなあ。カンですけど。