『宇宙戦争』

 『姑獲鳥の夏』が観たかったが時間が合いませんでした。字幕版も時間が合わず、やむなく吹き替え版を。
 吹き替え版は、訳者さんの解釈と声優さんの解釈とフィルター2枚かまされて損みたいで、なるべく字幕版を見るようにしているのですが、画面を広く見られてたまにはいいかなあと思いました。映画前の予告編も吹き替えになってて、なるほどと思いました。
 あと、レイチェルの声優さんがパニクリとか金切り声とか上手でとても感心しました。


 さんぼんあしは、ライトも地響きもエンジン音?も吠え声??も最高。超最高。ゾクゾクする。クラクラしてる姿も魅力的でした。
 トム・クルーズは最高!最高!
 変なお父さんと反抗期の高校生?男子、パニクリやすい10歳の女の子のささくれだったパーティが、どうしてこんなに面白いのでしょうか。もっと嫌な色の汗が出そうなもんですが。トムと天才子役ちゃんの力でしょうか。追い立てられ追いつめられボロボロな二人の、「お父さん、ブラームスの子守歌を歌って」「その歌、知らない」「じゃあ、お山の子守歌」「ごめんよ、それも知らないんだ」というやりとりが、悲しくて可笑しくて印象的でした。


 BGMが静かだと思ったのでした。さんぼんあしが船を襲う場面(遠景)とか炎の中から立ち上がる場面とかの凄惨な場面にもかかわらず、BGMがボリューム低めで地味なことが多くて?
 ふつう?そういう場面って、観客のドキドキを煽るようなBGMを大音響でつけるじゃないですかー。でもそうじゃなくて。目の前の情景と音楽の乖離が、なんだか恐怖が突き抜けて何も感じなくなっちゃったような感じを連想させたと思います?*1
 人々が無気力になり、行儀が悪くなる姿を淡々と(BGMも淡々)見せられると、もう人類は終わりなのね?という淋しさが胸に迫ります。フェリー乗り場で流れていた歌も、なにか淋しさをつのらせる選曲だったと想像するのですが、知識が足りず分からなかったのが悔しいです。


 前回の感想→id:wang2zhonghua:20050630#p1

*1:逆に、トムが一線を越えちゃった場面ではドキドキするBGMだったので一層ドキドキしました。