『犬神』--わんこ萌え!

 ↑絶版なんじゃろか?
 アフタヌーンコミックスで全14巻です。文庫版もあったはず。


 読了しました。
 かのアレイスター・クロウリーが不老不死のキーとして追い求めたもの、常世の国への門、生態系が人類に送った使者、それこそがオオカミのかたちをした超生物23!
 「人間を見ろ」という謎の命令電波に導かれ人間界に来た23は、史樹少年と出会い、恋に落ちるのです…!(嘘)
 思わずエヴァンゲリオンより前か後か確認したくなっちゃうような感じですが、23と史樹少年の絆、いや両想いッぷり(幼なじみの女の子が妬くぐらい)がかわいかったです。悪者が23の超パワー欲しさに、あの手この手で二人の仲を裂こうとするのがちょっとおかしかった。
 シリアスな物語ですが、前半はほのぼのしている場面も多く、『動物のお医者さん』を思い出させます。製薬会社の社長さんなんて、漆原教授と一緒に居てもおかしくないような。*1 そう言えば23はチョビに似てるかも。


 この作品は、人がいっぱい死にます。しかもエグイ死に方ばかりです。最後なんかジェノサイドです。リアル志向なのにどこか歪んでる絵が、気持ち悪さと怖さに拍車をかけます。てか後半は絵が変わってしまってて好きくない。かも。
 なのに(?)連載中、作者は23と史樹への応援の手紙+読者の愛犬の写真をたくさん受け取ったそうです。やまもりスプラッタでも隠し切れないわんこ萌えパワーがページから放射されていたからでしょう。


 ところで。23の耳の数字は何だったのでしょうか。

*1:退場はエヴァンゲリオン的ですが