『近未来馬鹿』唐沢商会
- 作者: 唐沢商会
- 出版社/メーカー: 青林工芸舎
- 発売日: 1999/07
- メディア: コミック
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これに知るひとぞ知る「段吉の怪」という短編が載ってるのですよッ!
なんて偉そうに書きましたが、買って読んではじめてこの短編集に載っていたと知ったのでした。
ヤ○ザの段吉は、代々神主の堅苦しい家が嫌でヤ○ザの世界に飛び込んだ青年です。
ある日、親分の家で奇怪な石像を見つけました。その中には神代文字が記された紙片が隠されていました。
「ひょっとして古代の宝の隠し場所が書きつけてあんのかもな」
その文字が狗登呂遺跡の古代文字であると突き止めた段吉は、関連書の閲覧を申請しますが、断られてしまいます。
「おれがヤ○ザだからみせられねェのかよう」
図書館長が本の因縁を語ります。
「出版直前に著者である愛倉博士が突如出版停止を宣言なさり、すべて焼却処分してしまいまして」
「そりゃまたなんで」
「まったくの不明で。しかもその直後博士は行方不明となってしまったので。校正係の所有していたゲラ刷りの一冊だけが焼けずに残り、めぐりめぐって当館が所蔵しておるわけですが」
その話を聞いて、逆に好奇心をかきたてられてしまった段吉に、館長は快く閲覧を許します。段吉は気がついたでしょうか。館長の、黒目がちな瞳の異様な虹彩の色に。
「館長よろしいんですかあんなヤ○ザに」
「いやいや、最近は学生でもあんな熱心に勉強する人はいません 僕はあのヤ○ザの向学心にうたれました」
段吉の研究は進み、いよいよ核心にせまります。「ヤ○ザが学問なんかしてどうする」と親分に叱責されても心ここにあらず、生返事をするばかりです。
そんなある日、ライバル組の殴り込みがありました。
段吉は、普段のぼんやりした姿からは想像のつかぬほどの大活躍をし親分の危機を救ったのですが…
ネタは不謹慎なものばかりですが、なをさんの絵はかわいいなあ…!
なをさん絵としては少々毛色が違うように思いますが「漫才バスカビル家の犬」がいちばんかわいかったと思います。ちんまりとデフォルメされているのにバランスが良く、漫画的けれんに満ちた立ち居振る舞いがすごく可愛い(はあと)
いやホントなをさん絵はかわいいなあ。たまらぬぅー。