『真・三国無双4』
1作目をはじめてやった時のことを思い出します。
開封して、ちょっとお試しのつもりでくわえタバコで始めたところ、自キャラは戦場のまっただ中に立っていて、わーっと大勢がこちらに向かって走ってくる訳ですよ。あっという間に取り囲まれ、敵も味方も入り乱れ何が何だか分からず慌てふためいてボタン連打しているうちに、タバコの灰が落ちてこたつ布団を焦がしてしまったのであった。
「一騎当千」という誇張表現を、プレステ2の性能限界まで使って再現しようという馬鹿発想には感動を覚えましたっけ。画面にひしめくキャラの多さ、1キロ四方相当という広すぎるマップ、素直にプレステ2ってスゴイ!って思いました。
そしてコーエーって馬鹿だなあ!と思いました。(←ほめています)
文官キャラはどうゲーム上で表現しようか悩んだハズですが、すっぱりと乱闘させちゃう思い切りの良さ。ホンット馬鹿だなあ!(←ほめています)
BGMもなぜロック調なのか、考えてみると不思議なのですが、今となってはこれ以外ないと思ってしまいます。
4を開封しました。
あー、やっぱ面白いです。
雑兵の中に飛び込んでバッサバッサとなぎ倒すのが。
レバガチャだけでもそこそこ進める難易度、やっているうちにキャラが成長するので、相対的に難易度が下がっていくのも親切でいいですね。短いマップだと20分ぐらいで終わるので気分転換にもってこいです。
でね。呂布が出てくるマップが好きなんです。
三国志最強武将の、コーエーの愛を一身に受けた呂布が、目をらんらんと輝かせ口から紅蓮の炎を吐かんばかりの勢いで追っかけてくると、もうゾクゾクしてたまらぬのです。悪夢の中でバケモノに追っかけられる感覚を、アトラクションで再現してもらった気分。怖いけど楽しい。チョー興奮する。キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!って顔文字入りで喜んじゃう。
でも、やっているうちにだんだん辛い記憶が蘇ってきました。
そうだ、わたし、このゲーム苦手だったんだ…。
マップが広くて道に迷っちゃうの。
乱戦の中で、方角もが分からなくなり、乗馬も見失ってしまって、途方に暮れるの。
で、イベントが起きてムービーが挿入されて、どこそこを攻めろ!とか誰それを助けに行け!とか言われるんです。が、戦闘に熱中してるとムービーは気が散るのでスキップしちゃうから、命令が頭に残らない。つーか場所が分かってもどうやって行ったらいいのか分かんない。
こんなわたしでもクリアできる「易しい」モードをつけてくれたコーエーは心が広いと思います。
で。
いつだったかなあ、乱戦の中ふっと気がつくと目の前に諸葛亮がいるんですよ。軍師様が。総大将が。
こんな前線で、敵のただ中、この人は護衛も連れずなんで乱闘してるんだろうと不思議に思いました。いきなり空中浮遊してビーム撃つし。いえ、孔明レーザーを知らないなんてウブなフリをするつもりはありませんが、こんな有様では軍隊として秩序だった行動が取れるはずはありません。目の前の敵だけに熱中しているうちに状況は変わり、我が軍は烏合の衆となり果て敗走中なのかと思いました。なのに総大将はどんどん前進して、敵の総大将と殴り合いをはじめます。あげく殴り勝っちゃうし。知略のちの字もありません。
ああ、わたしははじめて好きになったテレビの中の人はこの人*1だったっけなあ、と思ったらすこし、涙が出ました。
コーエー万歳。
爽快なだけじゃなくて、巧みにキャラを作り込んで腐女子のハートを積極的につかみにくる所もずるいと思います。*2
男くささ濃い目のイケメン揃いで、顔の造形がリアル志向なのが、会社のカラーの違いを感じさせて面白いと思います。*3
そして対腐女子的に作り込んであるのはグラフィックだけじゃなくて、キャラ立て、ストーリーもです。
最初に夏侯惇でやってみたのですが、曹操・関羽・夏侯惇の三角関係にグラグラ来ちゃいました… orz
危険な方程式だと夏侯惇→曹操→関羽×劉備でしょうか。明らかに煽っています。つーかキャラの性格・関係性がバッチリ提示されてるから、もやもやと間を埋める物語を妄想しそうになります。文字通り「孔明といえど千百年後の外国でこんな扱いをうけるとはよもや思うまい」です。「うっかり歴史に名を残すと恐ろしいにゃー」です。
今は、呉のヌンチャク男で遊んでいます。どうして呉の人ってヤンキーくさいのでしょうか。「オッス!オラ悟空!」みたいな一人語りも、なにやらツボに入って笑いがこみ上げてきます。
コーエー万歳万歳万歳。