ついにこの日が

 ああ、きつね色の、照明をやわらかく反射するするなめらかな肌よ、胸焼けを誘うパイよ、パイの保温効果でいつまでも熱く粗忽者の舌を灼く少なめのシチューよ。
 我らがチキンポットパイの写真の上に、嗚呼、無情にも「販売終了」のシールがべったりと貼られていました。チキンポットパイに何の思い入れもない人が事務的に貼ったのでしょう、シールは写真の上で傾いていて、ひどく悲しくなりました。
 また来年…。