『アレキサンダー』--鬱映画警報。

 しまった…!地雷を踏んでしまった!
 すっごい鬱映画でした…orz
 キングアーサーみたいな王様総受っぽい映画かと想像して軽いキモチで見に行ったのでダメージ倍増でした。要注意っすよ!


 何が怖いって、アレキサンダーのお母さんが怖い。マジ怖い。
 父親の悪口を幼い息子にえんえんと吹き込むタイプのお母さんでした。
 妖艶系美女なので怖さ倍増です。おまけに蛇飼ってるし。はまりすぎ!*1
 アレキサンダーが大人になっても「誰それは野心家で反乱たくらんでるわよ、部下なんか誰一人信用ならないんだから!」と被害妄想に満ちた長文電波手紙を送りつける電波お母さんでした。その妄想パワーと息子に対する妄執には脱帽ッス。年取っても相変わらず美しいから魔物感倍増です。アレキサンダーはおっかないお母さんから逃げようとして世界の果てまで遠征しようとしたのかとかと…。そりゃー、ちょっとやそっとの部下の諫言では引き返せないよなあ、ともらい泣きしてしまいした(違うかも)
 そんな訳でお母さんが怖いから女性が苦手で、代わりっつっちゃナンだけど男性が好きなアレキサンダー。ペルシアを越えてインドの手前まで逃げて遠征してやっと安心して(?)女性とつきあえるようになって結婚しようかなと思ったけれど、ついお母さんに似たタイプの女性を選んでしまうアレキサンダー。婚礼の夜にほもがバレて花嫁に激怒されちゃうアレキサンダー。インドで美しい踊り子の少年を見初め、さりげなく最後までつれて歩いてるアレキサンダー。だからか知らんけどお妃がなかなかおめでたにならなくて困っちゃうアレキサンダー。
 よく考えたら、彼については世界史の教科書に書いてあった数行しか知らなかったのですが、そうか、こういう人だったのか…。


 映像は素晴らしかった…!
 バビロンがキレイだった。イシュタール門?の青いタイルがきらきら輝いていてそりゃーキレイでした。バビロンは昼も夜も魅力的で、もっともっと見ていたかったなあ。バビロンは後宮もきらびやかでした。女性も衣装も調度も!でもアレキサンダーの視線は素早く小姓の美少年に(笑)
 戦争の場面も手抜きナシ!気合いと金は惜しんでません!って雰囲気で圧倒されました。さいしょは密集方形陣ってコレかーとノンキに感動していたのですが、その後がグロすぎて降参でした。大決戦の後の死屍累々っぷりとかちびりそうでした。アレキサンダーと武将たちも後半になると顔にも手足にも容赦なく傷跡があって、美よりもリアリティかーと感心しました。てか戦争ってのはグロくて危険で、アニメやゲームの世界の戦士のつるつるお肌ってのはファンタジーなのだなあ、と反省しました。
 が、ここまで書いて、すんごく肌の綺麗な登場人物(男性)を想い出しました。
 インドの踊り子少年、そしてペルシア帝国*2のダレイオス王。後者はアレキサンダーと対照的に、自分じゃ戦わない王様なのでしょうか。
 つかダレイオス王…すごくハンサムだったと思います…(白状)
 欧米系とも東洋系とも違った種類の、濃いめの美形。中東の美形ってこうなのか…とまじまじと見てしまいました。なんかいも超アップになるし。iMDbによると Raz Degan さんというようです。イスラエル生まれの36歳かあ。→グーグルの画像検索です
 あとね、ダレイオス王の娘だというお姫様が登場するのですが、この人の顔が不思議でした。顔が長い。長いだけじゃなくて、頬骨から下が長く、対してベールに隠れてよく見えませんが頬骨から上が短い気がしてひどく気になりました。あちこち見たのですがこの女優さんの名前が分からずもやもやしています。←撤回します。上が短く見えたのはかぶりものに騙されたせいかも…女優さんの名前は Annelise Hesme さんでした。


P.S.
 あと、馬vs象にひどく驚きました。
 アレキサンダーの馬って、ラオウの馬みたいだった…!

*1:史実なんだそうです?

*2:思いっきり間違えてマケドニア帝国、なんて書いていたのに4日後に気がつきました…orz