『オリバー・ツイスト』
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: DVD
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80億円を費やして作られた19世紀ロンドンのセット(CGではなく!)におののけ!
という映画とのこと。
同僚から借りました。
借りなかったら一生見なかったろうと思います。すみません。
ポランスキーとわたしの人生が交錯したのは、思えばわずかに『ナインスゲート』のみなのです。主演はジョニー・デップ(おっさんメガネwithヒゲ)。クトゥルー神話モノっぽさを期待して観たのですが、いまいちぱっとしない映画だったような記憶があります。
しかしあれはいいメガネだった。
貧しい人生ですみません。
オリバー・ツイスト役の子役さん(新人)がすばらしかったです。
細面の美少年で、いつも影のある表情をしているところに反則級の魅力がありました。やばかったと思います。
19世紀ロンドンの貧しい部分のがちゃがちゃしたところも見応えがありました。
目が楽しい。
原作を縮めて2時間にしたためでしょうか、オリバー少年が受け身すぎるように思えて気になりました。
孤児が努力で幸せを勝ち得たと言うより、生まれつきルックスとリアルラックに恵まれていた子だから幸せに*1なれたのかなあ、なんて皮肉な感想を持ってしまいます。
彼が勇気を持って断行したのはロンドンまで70マイル歩いたこと、ついで「お金と本を返して下さい」のセリフぐらいでしょうか。それも勇気ある行動だったとは思いますが。
お金と本を盗み返してブラウンロー氏の所に駆け込むとか、ラストでビルを突き飛ばすぐらいのガッツが欲しかった。
あるいは玄関の鍵を開けないで朝までねばったら別の展開になったんじゃないかなあ、とか。
などと思ってしまうのは、より暴力的な作品を見過ぎたためでしょうか。
追記>
原作には、ブラウンロー氏がオリバーを引き取りたいと思った理由がきちんと書かれているそうですね。
*1:でも物質的には恵まれても、フェイギン老の思い出は、生涯彼を苦しめるかも…