『PLUTO』4巻
- 作者: 浦沢直樹,手塚治虫,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/12/26
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (361件) を見る
昨年アメリカで「プルートー」が流行語になったそうで。
冥王星降格のニュースがきっかけであったそうです。
そこまではそうだろうなと思って見ていましたが、「プルートー」が「降格」を表すことばとして流行していたと聞いて、驚きました。
そこで連想したのは浦沢直樹『プルートウ』です。
もちろんモトネタは誰もが知るところであります。漫画神・手塚治虫の作品です。
手塚御大がアトムの最大のライバルとなるロボットに「プルートウ」と命名した頃、冥王星には「孤独」とそれに耐える強さ、「神秘」というイメージがあったはずです。そして憧れ。
浦沢直樹が連載を始めた時も、そのイメージを共有していたと思います。読者のわたしたちも。
はるか遠くにあり素顔のよく分からない謎めいた、それゆえ昏い魅力を放つ冥王星のイメージと、大規模な陰謀と隠された悪意を予感させながら、まだ語り始められたばかりで謎に満ちた物語のイメージはしっくりと重なり合い、絶妙なタイトルだと思いました。浦沢サスペンスはいつも序盤が素晴らs
いまでもそう思っています。
あっ、序盤がどうこうってことではなくてプルートウっていいタイトルだなと。
なのに、そこに「降格」のイメージが混ざり込むのかと思うとなんだかしょんぼりです。
あと、西原理恵子にまで「ロボットが下手」と言われていて萌えました。
前からそう思っていました。
豊かな表情とぱっと見て分かる人種の特徴を備えた人間と、同じく豊かな表情と顔立ちを見れば一目でお国が分かる人間型ロボット、それに比べるとロボロボしたロボットがブリキのおもちゃに見えて仕方がないのです。
天才の唯一の欠点。
と思うと非常に萌えます。