ライブに行ってきた。帰ってきた。
live:locus. and wonders. TOUR ”FINALIZER” 2005.6.17.SHIBUYA AX
- アーティスト: SCUDELIA ELECTRO
- 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
- 発売日: 2006/02/22
- メディア: CD
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それから二週間ちかくが経った。
頭痛、とまでは行かないけど頭の重い感じ、それからそこはかとない憂鬱が晴れていた。梅雨も明けたなあ。そう言えばあれから便秘もしないなあ。またしても下品ですみません。
そして。
ライブアルバムが、聴ける!フツーに聴けるよ!
そう言えば、いつのまにか、コーヒーが飲めるようになってて、ビールが旨いと思うようになってて、かつて「こんなにがいモノが旨いなんて」と思っていたのをぼんやり思い出して不思議に思う。そんな感じ。荒いところもあるけれど、勢いがあっていいじゃん。いいじゃん。
自分が違うものになってしまうことへの恐れ、「自分の連続性が失われる恐怖」がテーマになっている作品って、割とありますよね。唐突でナンですけれども。
ええ、それで連続性の喪失テーマは、乱暴に分ければ未来型と過去型に分かれると思います。
あと、一時型と永続型にも分かれるかも知れない。
「近い未来において」自分の連続性が「永久に」失われる恐怖の例として「頭の中の消しゴム」「明日の記憶」あたりがぱっと浮かびます。けど見てないで適当に書いてるので間違ってたらごめんなさい。
この2つの話のメインは恐怖それ自体ではなくて、周囲のサポートを得て受け入れがたい未来を受け入れることなんだと思いますが、いずれにせよ見てないで適当に書いてますので以下略。そのものずばり「死」のメタファーとも言えるかも知れない言えないかも知れない。
「過去に」自分の連続性が失われていたと後から気がついて恐怖する例として、自分としてはまず第一に挙げるべきはラヴクラフトの「時間からの影」、しばらく考えて映画「トータル・リコール」と、その原作であるところのディックの、ええとなんだっけ。どうやらわたし自身の連続性が失われているようです。つかディックってそういう話いっぱい書いてなかったっけ。あ、ディックの伝記映画制作中?(サイコドクターぶらり旅さまを見た) ディック役はインデペンデンス・デイの戦闘大統領!? たたた、たのしみ…?
それから純正ハリウッドアクション映画でそんな感じの映画が夏過ぎあたり予定されていたかも知れません。わりとよくあるパターンなのかも知れません。
ええと。
これらは一時型、連続性の喪失に「気が付く」のがミソです。
先の例が「喪失」が未来に予見されて、それゆえ備えることが出来る(かも知れない)のに対して、過ぎたことは取り返しがつかない(ことが多い)
取り返しがつかないことをした(かも知れない)とゾッとする感覚。恐怖。
……ここでジョニー・デップさま主演の「ノイズ」というひどい映画を思い出しました。映画館で正規の料金を支払って見ちゃった。取り返しがつかないことを。
これは過去型+永続型で、ただし自分じゃなくて夫の連続性の喪失に気が付くという話でした。で、もう一ひねりしてあって、妻(主人公)の方が発狂したのかも知れない、ともう一つの可能性が暗示されて、連続性を喪失したのは夫か、それとも自分か、とシャーリーズ・セロンが怯える中盤はなかなか良かった記憶がありますが、
……おかしいな、結末がどうしても思い出せません。
なんでこれを「ひどい映画」に分類しているのでしょうか。自分。
ええと何だっけ。何が言いたかったんだっけ。
ああそうだ、ライブ中の記憶がスコッと抜けていて(やたらめったら楽しかった覚えだけはある、MCは結構憶えている)、体質が変わってしまったかも知れないという状況証拠を前にして、恐怖すべきなのかなあ、と思案していたんでした。
結論が出ないので、とりあえず車の中で、Better Days〜Truthをぐるぐるリピートしてます。
シングル・アルバムで聴いていたスタジオ録音の「Truth」は、深夜にひとりそっと密やかに祈ってる感じがして、かわいらしくて好きだと思っていました。んが、ライブ版はかわいらしいとか密やかにとかそんなものとは無縁な、「絶唱」と表現したくなる感じで、こっちもとてもいいです。万感胸に迫る。
ライブ版に限らず、いろんなバージョンの「Truth」をひっくるめれば数百回のオーダーで聴いているはずですが、それでも「that's much truth to say」*1のあたりで胸がいっぱいになってしまって。毎回。いまでも。自分はパブロフの犬かと。
言わんとするところは、おそらく「あまりにも真実なので、とても言葉では言えない」なんだと思います。
ここだけ抜き出して書くとラヴクラフトみたいですね。
だから好きで好きでしょうがないのかなあ(嘘)
追記>
しかし、何でDVDにしなかったんだろう。ぜったいDVDで出ると思ったんだけどな。
このバージョンの「Truth」は、ギターソロの手元が見てみたくなるですよ。
*1:活字で見ると、こういう言い回しがあるのかと考え込んでしまいますが、だがしかし、受験英語エキスパートだった頃の自分とは連続性が失われている訳で!