『機神咆吼デモンベイン』
ラヴクラフト作品の好きな点はいろいろありますが、「最悪のせん妄状態の中の悪夢にすら登場しない(ようなひどい真実)」という言い回しが好きです。
もっとも、わたしはそういう言い回しの後に(同人的ファンタジー)とつなげたくなっちゃうのですが。
「狂人の奔放な空想の中にすら存在しえない」と言いたくなるような、萌えと対極にあるような作品に擬人化・女体化コンボをかますゲームを…買いました。その上、メインヒロインのエンディング3種を見ました。
変な意地ですが、クトゥールー神話作品とは認めたくありません。
でも面白かったんだよ!終盤は燃え燃えだったんだよ!
自決したくなるような葛藤を感じ続けています。
最初は苦痛でした。
サウンドノベルを思い浮かべて下さい。
画面に表示されるメッセージを読んで<次へ>マークのたびに○ボタンを押してメッセージをすすめる訳です。しかもテキスト量が半端でなく多い。しかもキャラの台詞はフルボイスで、目でメッセージを読む速度と演技込みの声優さんのボイスは全くテンポが合わずとてもイライラします。
戦闘が。*1
戦闘が、主人公ピンチ→奇跡の逆転→ピンチ→起死回生の一撃をいやってほど繰り返して引っ張りまくるので、とても疲れます。ぐったりです。
すっかり忘れた頃に選択肢が出ます。二択です。
序盤の5,6回の選択肢で、どのヒロインと仲良くなれるか決まってしまいます。中盤はほぼ一本道でぼーっとストーリーを追うだけ。メインヒロインだけは終盤の選択肢で分岐してエンディングが3種類?
これは…ゲームとは言えないんじゃなかろうか?
でも、このようなプレイの仕方や認識は間違っていたみたいです。
別のことをしている間、オートモードにしてほったらかしてるととてもイイ感じだったよ!(地の文章は読みのがしますが…)
声優萌えってあんましないのですが(実はよく聞き分けられないので…彼らは化けるから)、声優さんってすごいなあ、と素直に思ったりとか。
思わず聞き入ってしまったのは、色物天才ドクター・ウェストの馬鹿な早口言葉、エロかっこいいナイアさん、腐ったおかまさんのティベリウス*2かなあ。あとクールな戦闘ヒロインメタトロンが格好良かった。ストーカーと化した元彼?込みで。
あと、考えてみたら、クトゥルー関連単語や呪文の類をこれだけまとめて音声で(しかも訓練を受けた人の発声で)聞くのはほぼはじめてかも。なのです。ほら、活字でばっかり見てたから。
それで、自分が訛っていたことに気がつきました!
言い訳じゃないですけど、わたくし、生まれと育ちは日本三大無アクセント地帯の一つ、栃木県です。発音上、橋と箸、雲と蜘蛛なんかの同音異義語が区別できない(しない)エリアです。だからヒアリングも不十分です。こう書くとどこの秘境かって感じですね。
そして一部の単語のアクセントが変なのです。えーと、苺と越後が同じアクセントになっちゃったりとか?(例は適切でしょうか…?)
栃木の中でも群馬寄りの、比較的共通語に近い言語が使われる地域で育ったので、わたしは橋と箸は区別できるもんねー!苺は時々間違っちゃうけどホラ、間違ったってこと自覚できるから!と変なプライドを持っていたのですが、でもやっぱ訛ってたの(恥) 恥ずかしいから具体的に言うことはできませんが。
ありがとうデモンベイン。
今度はメタトロンと仲良くなろうと思い2週目を始めたのですが、スキップが遅くてセーブロードも死ぬほど遅いので挫折中です。
白状しますと購入したのは『機神咆吼デモンベインDXパック』です………