『宇宙戦艦ヤマト2199 第7章』

 観てきました。
 イスカンダルがすごいキレイだった。
 劇場で観て良かったです。

 ごめんなさい、あんまり旧作知らないまま印象だけで思っていたんですが。
 今作ヤマトはスマートでちょっとね、と思っていました。
 加えて手書きの古いヤマトって、ちょっと嘘パースかかってません?
 それに比べると、今作ヤマトはデザイン上細身でパース的に正確な分、迫力に欠けるのでは?なんて思ってました。
 大スクリーンで観たら、そんなの気のせいでした。
 首都での決戦とか、「野蛮人の武器」実体弾ガンガン撃つところとか。
 格好良かったなあ。



 私、イスカンダル人は精神攻撃をするやばい種族だとにらんでいました。
 ガミラスの武力侵略はヤマトの波動砲で打ち払えるけど、イスカンダルの精神攻撃は波動砲でも実体弾でも打ち払えまい、どうするんだろうって。
 そうでなければ、遺伝子にリミッターが組み込まれてる説!
 地球・ガミラス同祖説がほのめかされていますよね。
 母体はイスカンダルに違いなくて、あらかじめ刃向かえないよう遺伝子的にリミッター入れてるに違いない!
 その予想は外れました(笑)
 そういう方角のオリジナル要素はねじ込まれていなかったことだなあ。


 思えば、テレビ放映から入って、リアルタイムで第7章を観られたいちばん幸福なパターンだったかも知れません。
 ラッキーだったなあ。
 あとね、幸福なことに?旧作にはそこまで思い入れないんです…。
 オタクの道に入った時はヤマトは既にもう古典でござった。
 だから改変部分も比較して楽しめました。
 ラッキーでした。



 いくつか語られぬ謎が残りましたね。
 どちらが先制攻撃をしたかって話、あれは地ガ双方に言い分があるってことなのかなあと想像しています。
 ファーストコンタクトだった訳だし。
 ガミラス側は無条件降伏を勧告した「つもり」で正式な回答がないから開戦宣言した「つもり」、地球はまず外交交渉を申し出た「つもり」で。
 共通のプロトコールなんかある訳ないから、かみ合ってなかったんじゃなかったのかなあ。
 で、どちらも自国の将兵には「相手が先制した」と説明する訳です。
 どうでしょう。


 本筋には関係ないのですが、あの宇宙の生命と知性は、どこから来てどこへ向かうのか、その辺の設定を詳しくお伺いしたいです。
 私はイスカンダルかその前身種族が太古に播種したんじゃないかと思っています。
 かと思えばビーメラのような非ニューマノイド知的生命体文明もあったりで。
 あの宇宙はさぞかしにぎやかに違いない。
 もしも裏設定などがあれば聞かせていただきたいです。わくわくします。

宇宙戦艦ヤマトと農業系神話について

 宇宙戦艦ヤマトって、ギリシア神話のハーデスとペルセポネーの神話にそっくりだなあと思いました。
 どちらも冬のまま春が来なくなってしまった世界(荒れ果てて赤茶けた地球)に、春を呼び戻す話。だと思う。
 ガミラス・イスカンダルが2重星という話も、春をもたらす女神ぺルセポネーがハーデスの妻でもあるという話を思い出させます。
 2重星って発想はすばらしいですよね!
 当時裏話とかあったのでしょうか。聞いてみたい。


 先ごろ羽黒山伏さんのお話を聞く機会に恵まれましたて。
 修業の中心秘儀をあっさりお話し下さったのには仰天しました(実践しないと分からないという強気の姿勢か?)
 で、秘儀は「死と再生(出産)」のメタファーなんですよね。
 自分の葬式を上げて山に入って、山中で六道輪廻(あの世)の世界を巡って、修業を終えて生まれ直してくるっぽい。
 かつては女神のほこらに男根の象徴を投げ込む儀式などもあったそうです(今はやってないらしい?)
 というお話を聞いた夜に、ガミラス総統府にヤマトが突き刺さるシーンを観たので、宗教も芸術も最後にはそこに行くのかなあとしみじみと思ってしまいました。


 どうでしょうか。
 宇宙戦艦ヤマト=農業系神話


 だから色んな人が死んだり生き返ったりするんだ!
 とかゆってみるw


 農業神話は、毎年繰り返し冬が来るのはなぜかという疑問にも答えています。


 ヤマトが農業神話なら、毎年のように侵略とかあってもいいんじゃない?(続編希望)