「酒と泪と男とロック(前夜祭)vol.2」@宇都宮ヘブンズロック

 バンドにとって「初ワンマン」とは、人に例えるなら成人式のような、成長の一つの節目のお祝いであります。
 と偉そうに述べましたが、なぜ知ったかと言うと、先生にみっちり解説してもらったからです。
 いや。
 時が来れば自動的に参加権が発生する日本の成人式よりも、独力でライオンを狩って一人前と認められる式のものに近いように感じました。


 独力でライオンを狩る=独力でライブハウスを満員にする
 こうですか先生!


 ならば応援に行かねばなりますまい。


 とわたしだけでなく多くの人が思ったのでしょう。
 開場時刻頃に会場についたら、人がいっぱいいて驚きました!
 それだけでなく開演時刻ギリギリまでお客さんが入ってくる入ってくる。
 大勢の人の中で低いざわめきに耳を傾けていると人に酔うと申しますか、みな同じ一つの物を期待して待っている訳で。
 予感に酔うと申しますか。
 否応なく高まる期待。
 このざわめきこの空気は嫌いじゃない。気持ちいい。
 出囃子(?)の「落陽」が会場に流れ…観客の視線がステージに集まって…
 ところがメンバーは客席の中から現れ、動揺するお客さんをも巻き込んで大きな円陣を組み、コール。
 わたしも円陣に巻き込まれてしまいましたよよよ…一生の思い出だ……


 ステージは、王者の風格と余裕を感じました。
 (思えば、前回、前々回に彼らのステージを見た時は、チャレンジャーの立場であった訳で)
 メンバーのキャラも立ってきて、MCの楽しさも前とは段違いだ!
 そしてホワイトボードに歌詞が書き留められている「いまできたばかり」の新曲、
 通過儀礼にふさわしく、成長していく喜び(と自信)に満ちたステージでした。


 ああ、行って良かった。
 彼らのさらなる成長を、心よりお祈りいたします。