大徳川展@上野・東京国立博物館
この手のイベントとしては空前のヒット中らしいです。
徳川家の財宝一挙公開、光圀公の印籠もあるよ!とか言われると、…見てみたい、よね。
三連休の最終日で、すごい人だった。
10時半頃ついて、4列に並ばされて40分待ちと言われました。
1時すぎ、帰る時に見たら80分待ちでした。
会場内もたいへんな混雑で、それよりも印象的だったのは、そこここのベンチに憔悴しきって腰かけて深くうなだれている人々の群れでした。
歴史の現場に立ち会った古いアイテムはやばいと思いました。
鎧とか刀とかすげー怖い。
つくも神が憑いてそう。
信長の愛刀(明智光秀に奪われ、人手を経て徳川家に献上された)とか、ぬめっと鈍く光る刀身が、怖すぎる。
まっ昼間に人垣の隙間からのぞき見るからセーフだったけど、夜に1人で見たら金縛りに遭いそうだと思いました。
疲労困憊していた人々は、つくも神に体力を吸われてしまったのでしょうか。
徳川家康を征夷大将軍に任命する天皇発行の公文書が展示されていました。(徳川家康任征夷大将軍宣旨)
墨でくろぐろと文言が書かれている、和紙1枚でした。
もっとハンコとかべたべた押されていかにも公文書!!って感じのを期待していたのですが。
日本史の大きな一区切りとなる重大な文書なのに、なんかこう、簡単に偽造できそうなシンプルさでガッカリだー!
紙自体でなくて、この紙を運んでくる使者の格とか従者の数とか入れ物の箱の立派さとかに重々しさがあったのでしょうか。この紙が発行されるまでの政治的な紆余曲折にも重々しさがあったりして?
「天皇陛下へ。大政奉還したいんですけど」の公文書も、「幕府へ。大政奉還、許可します」も、「慶喜へ。辞職を許可します」の公文書も、なんか白い紙に墨で書かれているきりでシンプルでした。(けど、図録をよく見たらこれらは本物ではなくて「写し」とのことでした。)
対して、孝明天皇の密勅は、これでもかとばかりに天皇の玉爾がべたべたと押してありました。
孝明天皇必死だな、って感じ。
紙一枚で権威を表現しなきゃいけない時ほどいかにも公文書でござい的な演出が強まるのかなあ、なんて適当なことを思いました。
水戸光圀公の服が、かわいかったです。
平面図みたいに平べったい形で展示してあって、実際に着たところがイメージしにくいと思いました。
だって服って「立体」ではないですか。
で、実際に着たらどんな感じかなあと一生懸命想像して見たのですが、中の人は美少年しか思い浮かびません。
自分の貧弱な想像力にガッカリだー!
欲張って常設展も見てきました。駆け足でしたが。
ハニワが超かわいかったです。
インドのイケメンマッチョな仏像が格好良かったです。
あと、古田織部の茶杓がありました。トラップのように。
『へうげもの』の一場面を思い出して吹き出しそうになりました。とても危なかった。