上杉まつりに行ってきました
無事に同行者と合流できました。
大河ドラマ『風林火山』(敵なのでは?)にわく米沢市に行ってきました。
直前には「再来年の大河ドラマは直江兼続」というニュースも飛び込み、上杉謙信・鷹山に続く3人目のスター誕生の予感に盛り上がりまくりでした。
山形県は観光に力を入れている県ですが、米沢市は他の都市とひと味違い、キャラ人気に比重を置いている印象があります?
上杉まつりのハイライト、コスプレ軍団による川中島の戦いの再現は、真田幸村が紹介されると黄色い悲鳴があがり、武田軍の板垣信方のアクションには「ツーハンドソード!ツーハンドソード!」のかけ声がかかる、なんてことはありませんでした。
ウソ書いてすみません。
初夏の日差しのもと、単体コスプレでは表現できない、軍団による迫力と、やや強い風に音を立ててはためく旗があれば学芸会じみたセリフなど要らぬものを、
いえなんでもありません!
終了後の武将との写真撮影タイムは時間の関係で参加できず、涙をのみました。
米沢市に行ったら上杉神社に参拝しなくちゃ!
上杉神社に行ったら、稽照殿に行かなきゃ!
稽照殿は、謙信をはじめとする上杉家のゆかりの品々が納められている宝物殿です。
本物の戦国アイテムがいっぱい展示されていてドキドキしました。
奥の方に謙信の服が展示されていました。
よろいの上から羽織る勝負服だと思うのですが? 赤一色に裏地が紺とか、純白とか、パステルオレンジにパステル黄緑の裏地とか。ここにはなかったけれど、原色水玉模様の服も残っているのだそうです。*1現代の感覚では、これらの持ち主が男性だとはちょっと思いにくい感じです。
わたしは知らなかったのですが、謙信女性説ってのは、けっこう歴史のある説なのだそうですね。
もちろん信憑性は皆無に等しいトンデモ説なんでしょうけど、トリビアを巧みにつなぎ合わせた面白いトンデモ説のようです。
これらの服も、謙信女性説を補強(?)するものと思いました。
でも、びっくりするくらい馬鹿でかかったから、女性が着たと言うには無理があるか。
神社に隣接する、米沢市立博物館も行くべきです!
公立の博物館にありがちなやる気のなさは皆無!気合い入りまくり!
変なたとえですが、民間企業のパビリオンのようなキメキメぶりです。
全国チェーン系居酒屋(寧○屋系列とか)をちょっと思い出しました。筆文字フォントとか?
目玉の一つは、国宝「上杉本洛中洛外図屏風」がここにあると言うことです。
本物を見ることができてラッキーでした。
ふだん、本物は公開してないんですよね。
ふだんは、屏風に描かれた人物をスキャンして、生き生きと3Dアニメーション化した解説映像をご覧下さい、です。パラッパラッパーみたいな感じ。これはこれでやりすぎ感があふれていて一見の価値があると思います。面白くて見入ってしまいました。
いま思うと、日本史音痴なので、イキナリずばーんと本物の屏風を見せられても見所がわかんなくて目が滑ってしまったかも。先に解説を見たので、見所が分かってより興味深く見ることができたのかも知れません。
この博物館は、いままでは米沢藩9代目藩主・上杉鷹山公をフィーチャーしていました。
鷹山公のミニ映画は凄いですよ。珍しい3面スクリーンをフル活用した、ほかじゃ上映できない専用映画でした。半端でなくお金と気合いが入っているってことです。
これからは直江兼続にも力を入れていくようです。
どうも兼続という人は、謙信のようなスターと言うよりも、手堅い実務家だったように思えました。あと勉強家。現代で言ったら、原著を取り寄せて原文で読む人だったみたいな感じ?
そのためか?博物館に展示してあったコレクションは文書や彼の蔵書が中心でした。
ぱっと見の華やかさには欠けますが、資料としては質・量ともに半端ないものだと思います。お好きな人にはたまらないだろう。つか再来年の大河を見て兼続ファンになってここを再訪し、萌え萌えしている自分の姿が見えるようでした。
(わたしがずっと嘘だと信じていた)おでこに「愛」の字がついたかぶとは、稽照殿の方にありました。
ところでコーエーの戦国無双では、兼続は魔法使い系なのだそうで。
蔵書の中に、占いの本とかまじないの本とかもありましたですよ。
なるほどと思いました?
スター上杉謙信、アイディアと努力で激貧藩の財政再建をやり遂げた上杉鷹山(プロジェクトX風)、天下取りの壮大な志と手堅い実務家の手腕を兼ね備えた直江兼続(しかも魔法使い)と、ほんとうに米沢はキャラが立ちまくっていると思います。
日本史を勉強してからまた行きたい!
最後に、神社の隣の上杉城跡苑でおみやげを買いました。
キャラグッズがいっぱいあって、ヲタク心が満たされました。
風林火山Tシャツを買いました。
米沢市にゆかりがあるのは上杉氏の方で、武田は敵のような気がしますが。
ついでに言うと、川中島は長野県なんだそうです。
うこぎソフトクリームを食べながら駅へ行くバスを待ちました。
にがみ強めの抹茶ソフトクリームみたいな感じでした。
うこぎ(五加皮)とは、武家の生け垣に使われた木なのだそうです。
春、うこぎの生け垣から新芽を摘んできて、みじん切りにして焼きみそとあえて熱いご飯にかけて食べるとほろにがくて実にうまい、と「街道をゆく」で司馬遼太郎氏が紹介しています。