泣き虫弱虫諸葛孔明 第二部

 別冊文藝春秋で絶賛連載中であるところの酒見賢一のトンデモ三国志(の第二部)ですが。
 今月発売号で第二部完結、年内に単行本が発刊予定とのこと!
 伝え聞く所では「赤壁で風を吹かすのが、孔明の仙人としての絶頂、そこまでは書きたい」*1とのことですが、第二部では劉備(と作者)がノリノリで話が進まず、第一部とバランスを取るならそこまでは行かないだろう、呉に乗り込むあたりで切るのかなあ、とハラハラしていました。
 長坂で曹操軍をしのいだあたりで終わってしもうた。
 「果たして赤壁の戦いに、割り込みは間に合うのか孔明!」
 その言葉、そっくり作者氏にお返ししたい。
 岩波とかの「三国志演義」を見ると、細かく章分けされています。
 これは、元を正せば講談師が毎日ちょっとずつ語る出し物だったからなんだそうです。つまりは明日も聴きに来てもらうための工夫なのでしょう、いいところで切って、次回への期待を煽って締める訳です。連続テレビ小説や週刊誌連載漫画を連想します。
 なにが言いたいのかと言うと、それを思うなら中途半端なところで切って「それは次回で」でもぜんぜんかまわないのかも、と思った。そういうことです。
 てゆーか何もかも許しのモードです。

*1:ユリイカかなんかのインタビューで読んだ。たぶん、2003年1月号「中国幻想奇譚」特集?この号が見あたらず、もちろんうろ覚えで書いています。