『GODZILLA』を観た
- 出版社/メーカー: 東宝ビデオ
- 発売日: 1999/04/21
- メディア: DVD
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
「ゴジラだと思わないで観る必要がある」
多くの識者が昔から指摘している通りでした。
『GODZILLA』を改めて観て、エメリッヒ監督はまったくブレていないと知りました。
ブレていないって言うか、芸風が変わってないよ。
えーまだ続くの?ってぐらいの危機一髪の連続カーアクションとか。
大破壊の場面がコントっぽくなっちゃう所とか(スピード感を重視するせいではないか)。
非日常が不意に割り込んだのに、頭が切り換えられずについ日常にしがみついてしまう平凡な人々を戯画的に描いている所とか(そのせいでシナリオがアホっぽく見える)。
むしろ、近作の『デイ・アフター・トゥモロー』だけがコント控えめで、ちょっとトーンが違うのかも。
オマージュ満載の笑える映画という視点で見返すと、ジュラシックパークやエイリアン、それからレオンまでが混じってる訳で、その流れで怪しいゴジラ部分もオマージュだと思って見れば!
オマージュじゃなくて正式ライセンスだったので大問題になった訳ですが…
とにかくゴジラと思ったら負けです。
1年で4万頭に増えます。
人類の傲慢に罰を与える、人智を越えた存在を期待したら負けです。
ただの動物です。通常兵器で死にます。
ゴジラと思ったら…負けです。
そうだよ、迷信的な恐怖を合理的精神で克服し「彼らも死の宿命から逃れられない肉体を持った存在だ!」を合い言葉に反撃するのは、彼の映画でさんざん繰り返されているプロットじゃないか!
エメリッヒはブレてない。
ゴジラと思ったら…負けだ!
オマージュ満載の、ニューヨークに行きたくなる楽しい映画ですよね?
今日の視点から見ると安っぽい嘘に感じられてしまう(ギャグとして流せない)のは、ゴジラが突き抜けたビルが腹に風穴を開けたまま建っている場面でしょうか。
もっとも、9・11の光景を想像できなかったのはエメリッヒだけじゃない。
追記>
「傲慢にも」水爆を使用して世界に災厄をもたらしたのが(アメリカではなく)フランス、と書き換えられています。
そこだけはなにか許せない感じがする。かも。
追記2>
「地図、地図は!?」とバタバタと探して、あった!と広げると(役に立たない)地下鉄マップ