『2012』
映画館初詣は『2012』(3回目)
沁みます。
頭が良い人が真面目に真面目に考えて、馬鹿に至ると言う。
頭隠して尻隠さず的な?この映画が大好きだ。
私の好きなシーンは(沢山ありますが)、ロシア製の輸送機で逃げる場面です。
輸送機には高級車がたくさん積んであります。
人類の富と知と美の結晶として、人類滅亡の際に愛でるにふさわしいアイテムだと思います。高級車。
富も知も無力であると、嫌というほど描写された後ではなおさら。
車のラジオをつけても何も放送が入らないシーンもいい。
グッとくる。
ところが数分後に
人類の富と知と美の結晶、滅び行く人類の遺物としてふさわしい高級車を、
ガランガランと景気よくぶちまける展開となり、
この気持ちを言葉で表現するのは難しい。
思い返せば『デイ・アフター・トゥモロー』でも同じような場面がありました。
図書館にこもって大寒波に備える展開で。
過去の偉大な著作を愛おしみながら一頁一頁火にくべていくのは、人類滅亡の悲哀と諦念を象徴的に示していてステキかも…
と思ったら(期待したら)、ガンガン暖炉に投げ込み出したのでガクッと。
「登場人物が本を燃やすことにためらいを感じる」ことを示す描写は全く挿入されてなかった。一瞬のタメもなかった。
この恨みは忘れん。