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酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部』

泣き虫弱虫諸葛孔明〈第1部〉 (文春文庫)

泣き虫弱虫諸葛孔明〈第1部〉 (文春文庫)

 日本ファンタジーノベル大賞の一期生の手による異色の三国志です。
 待望の文庫化が、いつの間にか。
 新刊コーナーに一冊だけ。本棚にタテに。
 なんかこう、部数刷ってなさそうな印象。口惜しや。


 ああ、しかし何故でしょうか。
 何故いま。何故この表紙。
 今年の春先に、『レッドクリフ』のPart1とPart2の間に出版すれば良かったのにー。
 別冊文藝春秋の挿絵の方(柴田ゆう)にそのまま表紙を担当して頂けば、ちょうど『しゃばけ』みたいな感じに可愛くなるのに。
 さもなくば『神聖モテモテ王国』引用で。


 ヒット映画への追随や二番煎じがマイナスにならないかって?
 この作品に限っては、マイナスにならないような気がするのです。
 本来なら字で書かれた部分だけが小説の全てのはずなのに、その外側、現実の部分まで「作品」に巻き込み浸食している、そんな印象を与える作品なのです。





 話は脱線しますが、『レッドクリフ』は祭りが終わってみれば、あれはなんだったのだろうかと。
 非三国志層を巻き込む力は、無双よりも遙かに劣る印象です。
 上映当時の報道では非オタク若者層もずいぶん動員したように見えたのですが。
 一時は動員に成功したけれど、彼らは永続的な三国志ファンにはならなかったのでしょうか?
 それとも『レッドクリフ』が巻き込む予定だった層は、とっくの昔に無双が巻き込んでいた、と言うことでしょうか。



酒見賢一メモ
 デビュー作『後宮小説ISBN:4101281114
 →アニメ化『風のように雲のように』ISBN:B000066O6T
 日本ファンタジーノベル大賞の副賞が、アニメ化でした。
 『後宮小説』は割と18禁で、スタート時から壁にぶつかっている様子だったのが記憶に残っています。


 最近では『墨攻ISBN:4101281122、更に映画化。
 『陋巷に在りISBN:4101281130画化。
 あと、未完ですがジャンヌ・ダルクの漫画の原作をしています。漫画担当は近藤勝也。

 『泣き虫弱虫諸葛孔明 第壱部』ハードカバー?版 ISBN:416323490X ←解説とあとがきの分、文庫版を推します
 『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』ISBN:4163251200
 第弐部の後も数回分、別冊文藝春秋に連載していました。
 今は休載中。インターネット上のウワサでは、体調を崩されたとのこと。
 一日も早い回復をお祈りしております。


 追記>
『第弐部』収録が、別冊文藝春秋 254号〜265号(2006年9月号)掲載分。
 未収録分は、266号(2006月11月号)〜278号(2008年11月号)
  268号(2007年3月号;第参部スタート)〜278号(2008年11月号)
 その後は休載中なのかな?
 未収録分が随分ありますね。第参部が発行できそうですね。
 挿絵は2008年から室谷雅子氏に変わってました。