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『ワルキューレ』

 トム・クルーズ主演のヒトラー暗殺計画の映画です。
 主人公は軍服+眼帯キャラ。
 のべ1万人ぐらいがスクリーンに写りますが、その98%が軍服姿の男性。
 残り2%に、パパの軍帽をかぶって敬礼する幼女などが含まれます。


 天晴れなぐらい偏った映画だと思いました。
 こういうのって卑怯?卑怯だと思いませんか?
 なんて言ったらいいのかなあ。
 制服男子好きという恥ずかしい好みが満たされる作品にもかかわらず、「トム・クルーズが好きで〜」「歴史が好き。ヒトラーとSSとドイツ国防軍の微妙な関係に興味が」などともっともらしい言い訳ができるという……うわあぁああぁ!潔くない!かえって恥ずかしい!!!




 好みと葛藤は置いておいて、もっともらしく文句をつけてみます。
 登場人物が100%ドイツ人の設定なのに全編英語ってどうなんだろう。
 ドイツ国防軍入隊の宣誓(ドイツ語)で始まって、次はトム・クルーズの独白(思いっきり英語)*1、あとは臆面もなくずーっと英語。
 日本人主演、全編日本語のチンギスハーンの映画に文句をつけた者は、こちらにも苦情を申し立てるべきかも知れません。


 それから、見たときに「ストーリーがつまらない」と思ってしまいました。
 2時間べたーっと緊張を強いつづけてて、あんまり緩急がないせいかと思ったのですが。
 予告編がトム・クルーズがヒトラーに肉薄して銃弾をぶち込むっぽい雰囲気だったので勘違いしていたのですが、これはヒトラー暗殺の映画じゃなくてクーデター映画ですね。
 一撃必殺の暗殺アクションと、地味な謀略映画とでは必要な心構えが違う…ですよね?(汗
 途中で気がついてアタマが切り替えられなかったのは何故かと言えば…暗殺アクションっぽい予告編が面白すぎたということでしょうか。
 近頃の映画産業の、興味を引けさえすればいい!と言わんばかりの本編と乖離した宣伝に疑問を感じます。
 と、人のせいにして終わります。


 登場人物の中では、オルブリヒト将軍(神経質そうなメガネのロマンスグレー)が忘れられません。
 ほんと、近頃はヒーローよりダメ人間の方に親近感がわいてしまいます。
 オルブリヒト将軍は、将軍まで出世できたのが不思議なぐらいの決断力のなさ。煮えきらなさ。
 のるかそるかの瞬間に、なかなか決断できなくて…見ているこちらがやきもきしました。
 ようやく勇ましく立ち上がった(物理的に)から「よし、オルブリヒト行け!かっこよく決断しろ!」とコブシを握りしめた瞬間、


「私はランチ食べてくるから!」


 うっわー問題を先送りした…しかも理由がしょぼーい(;´Д`)


 軍服と、オルブリヒト将軍をもう一回見たいと思っていたのですが、時間がつくれぬうちに上映が終わってしまいました。

*1:トムの独白、冒頭はドイツ語だったとの指摘を、いくつかのブログで見ました