『デトロイト・メタル・シティ』
「シン・シティ」とか「300」とかのアメコミ映画化作品のオープニングかクレジットで見た感じに、ティム・バートン映画風の音楽をつけたオープニングがいちばん良かった。
とか言うと怒られちゃうでしょうか(汗)
松山ケンイチの根岸君は…激しくキモかったです。
マンガのキャラクターの実写化という点では、驚くべき再現度だったと思います。
トイレでハモるシーンと根岸君の実家で朝ご飯を食べるシーンは最高。
信者さんの中でも、ヒーローショーの人とクラウザーメイクのふくよかな女性の再現度は完璧。
原作では、北条司の『キャッツアイ』のような「登場人物は誰も気づかない(読者には明白なのに)」というルールを中心に永久機関的繰り返しギャグで一話完結を基本に構成されています。
映画版では永久機関の動力源に手を入れているので、そこは意見が分かれる所かも知れません。
あと、マンガの地を這うような下らなーいギャグ(褒めてます)が薄まっているのは、媒体の違いで仕方のないことなのでしょうね。
仮にギャグの風合いが完全再現されたとしても、今度はテンポが悪いと文句をつけてしまいそうに思います。
これは作品が悪いのではなくて、「どっかんばっきんドグゥワァーン」風のハリウッド流ジェットコースタームービー的濃い口(とうぜん人工調味料・着色料たっぷりで体に悪い)にすっかり飼い慣らされてしまったわたしが悪いのであって、素材の風味を生かした料理をちゃんと味わえない身というのは不幸なのではないか?
などとながながと書きましたが、つまりは席を立ったあと喰い足りない、妙に飢えた気持ちで「もう一本観るか?」とシネコンの上映予定を血走った目で見て、タイミングが合わなかったのでCD屋に行って、そしたら「スターシップ・トゥルーパーズ2」のDVDが1500円だったので買って帰り、見て激しく後悔して、呪われた我が身の不幸に涙した。
それで話をもどしますけれども、映画版は「観客には明白なのに登場人物はぜったいに気づかない」系で、別のルールを加えてきました。
とんでもないルールを。
根岸君のキモさに気づかない相川さんと佐治君てどうなの!?
松山ケンイチの根岸君が、好みの違いレベルを超えて明白にキモいので(どう見てもクラウザーの時の方がりりしい)、ひどく違和感を感じました。
エンドクレジットで石田ショーキチの名前を確認できて満足しました。
劇中ライブの魔王は鳥肌が立ったですよ。
知人はジーン・シモンズとマーティ・フリードマン?が出てたので元が取れたと言っていました。