『沈んだ世界』
- 作者: J.G.バラード,峰岸久
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1968/02
- メディア: 文庫
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50's脱出だ!ニューウェーヴだ!新しいぞ!
地球温暖化のために、主要都市が水没してしまった時代が舞台です。
ヨーロッパの古都の気温が140度と書いてあって、それじゃたいへんだなあと思って読んでいました。
よく考えたら、摂氏でなくて華氏なんですね。
摂氏で言えば気温60度でしょうか。摂氏でもじゅうぶんたいへんですね。
まぶしく輝く太陽、水没する古都、輝く水面、そこを我が物顔で泳ぐワニたち、倦怠と祝祭、古都の死と不完全なよみがえりと再度の死、ありありと「見える」作品だと思いました。
でも、読むのに馬力がいると思いました。
目に浮かぶ鮮烈なイメージも、冒険要素も、ぜんぶ暗喩というか心象風景みたいで、なんだか、疲れた。