『日本沈没?』

 さるコミュニティで、リメイク版には区別のため「?」をつけて表記するとの合意があったので、それに従います。
 観てきました。
 前提条件→旧作は観ていません。原作は中学生ぐらいに背伸びして読んだはず?だけど1ミリも憶えていません。それとも記憶違いで実は読んでいないのかも。


 一晩経ってつらつらと考えるに。
 出前どんぶりの下の新聞紙を引き抜くモデルを使って、田所博士が対抗策を説明しようとした場面で。
 このどんぶりは落ちて割れる!とひやっとしました。
 わたしの知っている新聞紙強度とどんぶりの重さから言って、その上、新聞紙をひっぱるのは天地真央だし、こりゃ失敗すると思ってしまったのです。感覚的に。
 わたしの心配をよそに、映画の中では成功していました。どんぶりは無事だった!
 でも、あの場面はワンカットじゃなかったっすね。
 カット割りかなんかで誤魔化して(むりやり)成功の絵にしてた気がする。
 なんかこう、この辺が映画の全てを表していたような、そんな気がしました?
 絵で見せられると一見ホントっぽいのに、よく考えると理屈が変、みたいな塩梅だったら良かったのになあとかそんな感じ?
 うまく言えません。


 特撮パートの満足度は期待通りでした。
 こういうのはやっぱ大画面で、音のいいところで観なくちゃです。
 飛行機や船舶などは実写が多く使われているので、つい比べちゃってCGのそれはちょっと厳しい気がしたかも。
 地下司令室で体験するマグニチュード7.6は迫力があってとても良かったです。
 「マグニチュード7.5….6…本震、来ます!」「予備電源に切り替えます」には、思わずクスッと笑ってしまいましたが、ドキドキワクワクする気持ちも強く感じました。なんでもエヴァだと思ってしまうのはわたしたちの世代の悪い癖ですが。しかしN2爆弾って…?
 自衛隊と消防庁全面協力の実写パートは常に良い。
 田所博士(豊川悦司)もとても良い。巣と形容したくなるちらかった研究室(まるまると太ってふてぶてしい猫完備)込みでとても良い。
 もう一回観に行くかも。


 ドラマパートの散漫さは噂以上だと思いました。
 瞬間的に涙腺にグッとくる場面もあったのですが、個々の泣きポイントがあんまり連携してないと言うか。なんか自衛隊のヘリ(実写)だ!って涙が止まっちゃう瞬間があって?泣きやむ前に次の泣きパンチをかまして、そのまま立ち直らせずにクライマックスまで持ってく勢い、ではなかったと思います。大資本バックの大作日本映画ってこういう感じが多くないですか。
 小野寺(草磲剛)の、優れた先輩(及川光博)への憧れとライバル意識→止揚、主人公機の乗り換えは個人的にとても好みだったので、最後の最後で激しく引き込まれてグッときました。ここのストーリーラインだけに絞ってテンポ良くやってくれたら良かったのになあ。(腐女子発言)
 でも、ほんとうに手動でないと駄目なのかと強く疑問に思わざるを得ないじゃない、そこに至るまでが間がありすぎると思いました。
 冒頭でミッチー先輩が腕の違いを見せつけて、中盤でミッチー先輩が心意気の違いを見せつけて、その後が長すぎて、草磲くんがこのまま役立たずのままで映画が終わっちゃうのかと心配になっちゃっいました。てゆうか、インフラ壊滅状態で草磲くんがあんなにフラフラさまよえるものなのかと首をひねった。ああいう状況になったら、全力で努力しても一ヶ所にしか行けないと思って行動を決めるんじゃないかなあ。ほんとうに、ミッチー先輩を見習って欲しいものです。


 それ以外は、もっと間がありすぎてもっと散漫すぎてちょっとどうかと思いました。
 石坂浩二がひとりで前半のテンポを悪くしていたように見え、ファンとしては残念に思いました。あと髪型が小泉チックなのも減点対象だと思います。ひどいや。
 多くの有名人がカメオ出演していると聞きましたが、ほとんど見つけられなかったのが悔しいです。
 それらの人々の名前はエンディングクレジットに記されており(もちろん名前だけ)、答えの分からなかったクイズの正解を見せられたようでとても悔しい。
 本気でもう一回、観に行ってしまうかも。


 もう一つのストーリーラインを簡潔かつ魅力的に述べた日記を見つけました。
 id:nomai:20060723#1153618596
 柴咲コウ要らない、とか思ってしまってごめんなさいごめんなさい。


 んでわ、三国志大戦2やりに行って来ます。


追記)
 昨今のアジア情勢なども匂わせるのかなあと思いましたが、潔く省略されていたようです。
 わたしは避難民受け入れの交換条件に、国宝を諸外国にくれてやるのはアリだと思いました。