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『一休闇物語』

一休闇物語 (光文社時代小説文庫)

一休闇物語 (光文社時代小説文庫)

 あけましておめでとうございます(まだ言っている)
 拍手ありがとうございます。お礼が遅れて大変申し訳ありませんです。
 年明けより、ブログのみ自動更新みたいな感じで進行しており、反省してます。

 その一方で、ブログだけの生命体として生きていくのもいいかなー、なんて思いました。俺は!肉体を捨ててデータ生命体になる!みたいなサイバーパンクなイメージで?(意味不明)


 文庫本は最強である。と出張続きの日々に思いました。改めて。
 軽くて電源要らず。音が出ない。起動終了時間ゼロ。猛暑厳寒でも動作が影響されない。
 カバーをかけておけば素性がばれることもない←これ重要
 欠点は、バックライトがないことかなー。
 この本は、"あの"一休さんが妖怪退治をする話です。めちゃめちゃ面白かった。
 この本での一休さんは、30代。諸国を漫遊しながら、明式棒術で妖怪をぶちのめす素敵な破戒坊主です。カッコイイ!
 彼が屈強な体から繰り出す熟練の棒術でぶちのめすのは妖怪ですが、同時に、戦乱の世ですさんだ人々の妄執も一喝しています。カッコイイ!
 と書きましたが、一休さんがサブでアクション控えめな「うたかたに還る」「舟自帰」がいちばん良かったです。山岸涼子がよく描いている、自分が死んだことに気づいていない死者の失見当識(それは悪夢の中で焦っているのを思い出させます)、一休が見せる死者への優しさが。諦念を説きながらも悲しみに共感する姿が。
 電車の中で泣きそうになった。


 実在の一休宗純(1394−1481)は、室町時代後期に生きた人だそうです。生没年から言うと、応仁の乱と戦国時代の始まりも見たっぽい。早熟な天才で、26歳で大悟、そんで奇行が多かったらしいです。奇行は禅宗だからしょうがない(偏見)として、wikipediaでざっと経歴を見ただけでも、なんか妖怪とか一喝してそう?て言うかラヴクラフト先生が妖怪ハンターしてるよりもナチュラルな印象?
 室町時代は、文化花開く華やかなイメージとは裏腹に、義満の時代以外はずっと政情不安で戦乱が多かったようですね。南北朝対立の遺恨は未だ根深く、一揆は相次ぎ、魑魅魍魎が横行するに似つかわしい時代のような気がしてきたー!
 このような興味深い素材を見つけて美味しく料理する著者を、心から尊敬します。


 よく見たらアニメの一休さんの「将軍さま」こと足利義満(1358−1408)は、一休さんが生まれた年に征夷大将軍を辞めちゃってるようです。翌年には出家して、影の将軍として君臨していたぽい。アニメは(あえて)すこし年代をずらしてあるのでしょうか。