おみやげ

 先輩がシルクロードを2週間ばかりさまよって来たのです。
 不在の分はみんなで埋めました。
 先輩「みんな大好きだよ!おみやげにシルクロードの砂を持ってくるからね!!!」
 当然飛び交うツッコミ「お前は甲子園球児かー!」「もっと金目のモノを持って来ーい!」
 先頃、日に焼けて色つやが良くなって帰ってきました。
 そんで、ホントにシルクロードの砂をお持ち帰りしやがりました。3キロぐらい。馬鹿だ。
 ある同僚のつぶやき「ラクダのおしっことウンチが混じってそう」で職場は騒然。
 先輩は気にする様子もなく、るんるんで小瓶にとりわけ、写真と地図つきでわたしにくれたのでした。受け取る手が、ちょっとバッチイものを触る形になってしもうた。
 いやしかし、手にとってみると悪くないぞ。
 すぐ三国志になりますが、馬超とかいたあたりって、中国つーよりシルクロードの入り口あたりなのです(現在の甘粛省?) それゆえ馬超は銀髪ってファンタジーに発展したりするらしい(伝聞)
 この砂はもっと北西の、天山山脈北回りルート、天山北路の砂だそうです。
 馬超の親戚とか子孫とかが踏んだ砂かもな…。
 手にとって目を閉じると、砂漠とオアシスの風景が広がります。
 その中を行く、隊商の姿が見えるようです。
 その人はどんな風貌だったろう?
 あっ、その人の乗ったラクダが、おしっこ…!