菊地秀行「妖神グルメ」はバッチオススメですよ!

(死語もまじえつつ私信)
 クリーチャーだけ借りてるような軟派な作品じゃないです。
 原典を先に読めば「妖神グルメ」はより面白く、「妖神グルメ」を先に読んでおけば文章が難渋でとっつきにくい原典も面白さ倍増、とそんな関係。聞くところによりますと、菊地先生はラヴクラフトのお墓参り&故郷訪問もしているそうで、本当に好きなんだと思います。
 ただ、面白すぎて一ミリも怖くないのと絶版でやや入手しにくい*1のが欠点かも…
 あと、有名所では「魔界水滸伝」てのがあるんですが…個人的にはアレはちょっと…と思います。
 シリーズ最初の方は好きだったです。世界が奥から腐ってきて、最後に残った表層がばらりと落ちるって雰囲気とか。第三勢力が出てきたあたりで腹が立って読むのをやめてしまったような記憶があるのですが、なにぶんこの婆が花のように可憐な乙女だった頃のことゆえ、まちがっていたらゴメンなサイ。

*1:選べるならば、あとがきが追加になっているネクスト版がお得のような気がしますが、旧版の表紙絵も捨てがたい…