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『アーカム計画』

クトゥルー

 (ASIN:4488531024)
 ロバート・ブロック著
 ある登場人物のセリフ「ラヴクラフトが描写しているものを誰かが再現しようとしたんだろう--まさしく愛のなせるわざだ」をそのままそっくりお返ししたいような本でした。
 口封じに殺される人々の死に様がことごとくラヴクラフト作品のオマージュになっているという、ネタバレ満載の作品です。
 そしてナイ神父の白手袋に萌えた。


 それはそうと。
 ラヴクラフト調でやろうとするならば原則としてバッドエンドが要請される訳なので、結果、主役級のキャラクタまで使い捨てみたいになってしまって、感情移入しにくくて辛かった。(しょうがないんですかねー…)
 キャラクタの描写密度が、時々変動…つか急にスカスカに?…なったりするので戸惑いました。それから、ヤク中青年に不意をつかれてやられちゃう特殊工作員ってどうか。「ヴァン・ヘルシング」の時も思ったのですが、やはりプロはプロらしい巧みな立ち回りをしてくれないとがっかりしてしまうです。


 この作品中で触れられるラヴクラフトの伝記
・ウィリス・コノヴァー「最後のラヴクラフト
 1930年代、晩年のラヴクラフトの思い出。”親切で博識な祖父像を描いていると言っていい”
 コレかなあ↓
 Lovecraft at Last.  HP Lovecraft and Willis Conover (ASIN:0815412126)
・ロング「夜の夢想家」
 1920年代ニューヨークでのラヴクラフト。”長身痩躯で顎のとがったラヴクラフトは父性像として描かれ、愛情深い回想の暖かい彩りがそえられていた”
 コレかしら↓
 Howard Phillips Lovecraft: Dreamer on the Night Side.  Frank Belknap Long (ASIN:0870540688)
・ディ・キャンプの「ラヴクラフト伝」
 デイ・キャンプの〜伝記〜と検索していくと、『魔道書ネクロノミコン』(ASIN:405900006X)の「若き日のラヴクラフト」に行き当たるのですが、本を見たらすごく短い文章なので違うかもなあ、と思った。